ウォーキングブリーチとは

むし歯や外傷などで神経を失った歯(失活歯)は、時間の経過とともに灰色や茶色に変色してしまうことがあります。なかでも、前歯のように目立つ部分が黒ずんで見えると、笑ったときや会話中の印象にも影響しやすく、気にされる方も少なくありません。
ウォーキングブリーチはこのような歯の内側に薬剤を作用させ、自然な白さを回復させる治療です。
神経を失った歯が変色する理由

歯の内部には「象牙質」と呼ばれる層があり、神経(歯髄)の働きによって健全な状態が保たれています。しかし、神経が失われると血流や代謝が止まり、象牙質が徐々に変性・着色してしまいます。その結果、歯が灰色や茶色っぽく見えるのです。
これは歯の内側で起こっている変色なので、歯の表面に作用する通常のホワイトニングでは改善が見込めません。歯の内部に直接働きかけるウォーキングブリーチが有効な治療となります。
施術方法
- 歯の裏側や咬合面(かみあわせる面)に小さな穴を開けます。
- 歯の内部に高濃度の薬剤を注入し、一時的にフタをします。
- 1週間〜10日ほどで薬剤を交換します。
- 通常は、2〜4回程度の治療で効果を実感でき、ご希望の白さになった段階で最終的な封鎖処置を行います。
失活歯の変色に対する他の治療との違い
他の治療との大きな違いは、元の歯を活かして変色を改善できる点です。
失活歯の変色に対する治療には、セラミックの被せ物や、歯の表面に薄い板を貼り付けるラミネートベニアといった方法もあります。これらの治療では、歯の色や形を大きく改善できますが、歯を削る必要があることや、費用が比較的高額になりやすいというデメリットも伴います。
当院では患者さまのご希望や歯の状態に応じて、より適した治療法をご提案します。まずはお気軽にご相談ください。
こんな方におすすめ
- 前歯の黒ずみが気になって、笑顔に自信が持てない
- ケガや治療後に歯の色が変わってしまった
- 差し歯や被せ物ではなく、今ある歯を白くしたい
「なるべく自分の歯を残したい」「目立たない方法で治したい」という方にとって、ウォーキングブリーチは有効な選択肢のひとつといえるでしょう。
ウォーキングブリーチのメリット
歯を大きく削らず、自然な白さを取り戻せる

歯に小さな穴を開けるだけなので、セラミック治療のように歯を大きく削る必要がありません。自分の歯をできるだけ残せることが大きなメリットです。
部分的な変色にも対応できる
「前歯1本だけ変色している」といったケースにも対応可能です。まわりの歯との色を合わせるために、通常のホワイトニングと併用することもあります。
治療回数が比較的少なく、費用も抑えやすい
通常2〜4回の通院で完了し、審美治療の中では比較的短期間・低コストで効果が期待できます。「できるだけ目立たなくしたいけれど、なるべく低負担で済ませたい」という方に適しています。
ウォーキングブリーチのデメリット
知覚過敏や違和感を生じることがある
まれに違和感や知覚過敏のような症状が出ることがあります。多くの場合は一時的な症状であり、時間とともに軽減します。
色戻りの可能性
年数の経過や生活習慣によっては色が戻ることがあります。その場合は再治療が可能です。
神経がある歯には適していない
ウォーキングブリーチは健康な歯や、神経が残っている歯には適していません。健康な歯や神経が残っている歯を白くする場合には、通常のホワイトニングをご案内します。
よくあるご質問
Q.通院は何回必要ですか?
A.通常は2〜4回の通院で完了します。1回目に薬剤を封入し、2回目以降は効果の確認と薬剤の交換をします。
Q.効果はどのくらい続きますか?
A.個人差はありますが、数年単位で白さを保てる方が多くいらっしゃいます。加齢や生活習慣によっては再び着色した場合、再治療も可能です。
Q.白くなりすぎることはありませんか?
A.薬剤の作用で極端に白くなりすぎることはありません。歯の状態を確認しながら段階的に薬剤を交換していくため、まわりの歯とのバランスを見ながら調整できます。